膠原病とは?

膠原病って

膠原病(こうげんびょう)は、本来自分の体に侵入してきた外敵をやっつけるための免疫機構が、自分の体の成分を外敵と間違ってやっつけようとしてしまう“自己免疫性疾患”です。膠原病は、この自己免疫性疾患の総称で、その中にはいろいろな種類の病名があります。例えば「全身性エリテマトーデス」「強皮症」「多発筋炎」「皮膚筋炎」「混合性結合組織病」「シェーグレン症候群」「結節性多発動脈炎」など類似疾患も含めて多数あり、よく聞く「慢性関節リウマチ」も自己免疫疾患の一つになります。

どういう症状がでるの?

全身 抗生物質が効かない原因不明の発熱・微熱・体重減少・疲れやすい・ 気力がなくなる
 関節や筋肉  こわばり・痛む・腫れる ・力が入らない
皮膚
赤い斑点・硬くなる・黒ずみ・しこり
レイノー現象
手足の指の色が白くなりその後青白くなり、冷たくなる状態

顕著な例としてこのような症状があげられますが、同じ病名であっても人により症状はさまざまです。(だからこそ、膠原病とわかるまでに時間がかかる場合が多いのかもしれません)

病気の特徴

  1. 原因不明の疾患です。
  2. 完治することがなく、良くなったり(寛解)悪くなったり(再燃)を繰り返します。
    (“自己免疫”という自分自身をやっつけるスイッチが入ったときが病気が活動している再燃期。適切な治療をしないと、どんどん自分の内臓などがやっつけられていきます。適切な治療でこのスイッチを切ることができると、自分をやっつけるのをやめることができます。これが寛解期です。)スイッチをなくしてしまう(=完治)ことは現在では、ほとんどできないといわれています。
  3. 全身性のため複数箇所に症状がでる場合があります。
  4. 伝染病ではありません

治療の方法は?

現在、膠原病の治療には“ステロイド剤”が多く用いられています。病気を引き起こすリンパ球の働きを抑えたり,自己抗体が作られるのを抑えるのに劇的な効果があるためです。他には免疫抑制剤もよく用いられます。しかし、こういった薬は副作用も強く、骨粗鬆症,糖尿病,大腿骨頭壊死症,動脈硬化症を引き起こしたり,感染症,悪性腫瘍などを誘発したりすることがあります。